2014年8月20日、広島県広島市で豪雨による大規模な土砂災害が発生しました。広島市北部の安佐北区や安佐南区の住宅街を中心に多くの土砂災害が発生し、現在も瓦礫の撤去や家屋に流れ込んだ泥かきなどの作業が行なわれています。
9月4日、県外ボランティアの受付が開始ししました。
9月9日、私共の声掛けに賛同いただいた11名の方々と広島へと早朝出発。9時半頃に到着した広島の空は災害があったとは思えないほど青かったです。しかし、活動現場に近づくにつれ想像以上の被害に言葉を失いました。
住宅が広がる八木地区でのボランティア活動に当たった私たちは、茶色いアスファルトを通りながら瓦礫に埋まる日用品や壊された家屋の残骸を目の当たりにし、被害の大きさを実感しました。
半壊した家は壁がそこだけなくなり一室を埋めるように瓦礫が溜っていました。一見、被害のないように見える家の中にも土砂が流れ込んでいる状況です。
ありえない場所に、ありえない状態での車が何台も見られ、タイヤのホイールの隙間に詰まった泥や車内にまで入り込んだ土砂。
家の中を突き破りながら流れてきた土砂。普通に生活していた場所が一瞬で変わり果てたことを体感しました。
私たちが、1日作業したくらいでは家の1軒が片付くか片付かないか…無力さを感じながら、同時に自然の脅威も感じました。
そんな中でも、被害にあわれた方々の優しさや気遣いに励まされ、できる範囲での作業をさせて頂きました。私たちが作業できたのは、危険の少ない現場だったかもしれません。もっと悲惨な現場もあったかもしれません。
市災害ボランティアの方々は、何往復も急な斜面を行き来し、指示を下さいました。
炊き出しのボランティアの方々も、テントのない公園で食事の準備などをされていました。
被害にあわれた住民の方々も、砂埃が舞うからと水を撒いたり、何度もありがとうありがとうと声をかけてくださいました。
人の力は自然の力に比べると小さいですが、「何かの役に立ちたい」という気持ちが集まれば大きな力になります。
今回、賛同いただきボランティア活動に参加いただいた11名の皆様も、炎天下の中の力作業お疲れ様でした。この経験が何かのお役に立てれば、幸いです。
また、10月にボランティア活動の開催を予定しております。まだまだ支援が必要とされています。お忙しいかと思いますが、是非ご参加いただき、広島の復興のご支援をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
藪下 詠一